「間違ってます!近視の知識

近視についてまず知っておいてほしいこと

近視はご存知のように遠くを見たときに、網膜よりも手前に光の焦点が結ばれてしまうことでピントが合わず、対象物がぼんやり見えてしまうことです。

網膜上でピントが合わない状態を「屈折異常」とまとめていうわけですが、これは決して病気ではありません。

むしろ環境に適応した結果という認識のほうがいいと思います。

近視のレベルは屈折度数で計る

視力は一般的に3〜5メートル離れた位置からランドルド環(Cのマーク)を見て、どこまで小さなランドルド環を区別できるかという形で判定されると思います。

「1.0」の部分が見えれば視力1.0、「0.5」の部分が見えれば視力0.5です。

しかし、本当に正しい視力の数値は『ジオプトリー(D)』という値で表され、この値によって近視の度合い(軽度近視、中度近視、強度近視)を判断します。

ジオプトリーとは屈折度数のことで以下の式で算出されます。

【屈折度数(D)=1÷焦点距離(m)】

近視の表示は−の値、正視の場合は±0、遠視では+の値となります。このジオプトリーで近視の程度を判断すると以下のようになります。

  • 軽度近視   −3D未満 
  • 中等度近視  −3D以上−6D未満 
  • 強度近視   −6D以上−10D未満 
  • 最強度近視  −10D以上

屈折度をあらわす『ジオプトリー(D)』は眼科やメガネ屋にあるオートレフラクトメータなどの機器を使うことで正確な数値がわかります。

自分で調べる方法としては裸眼で本を持ってどれぐらいの距離から焦点がぼやけてくるかで計ります。

仮に目から20cmぐらいの距離から本の文字がぼやけるという場合は屈折度数の式に合わせると−5Dという屈折度数になるというわけです。

そもそも近視になるのは・・・?

そもそも近視になるメカニズムですが、

1、近くを見ることで毛様体筋が緊張し、水晶体が厚くなる。
2、毛様体筋の緊張状態が長時間続くようなことになると眼は何とか近くを楽に見ようとするため、眼の構造を近くを見る環境に適応させようとする。
3、「屈折性近視(⇒角膜の湾曲を増大させ、凸レンズ効果を増大させる)」or「軸性近視(⇒網膜を後方に下げるために眼球を前後に伸ばす)」になる。

といった3段階の過程を経て近視になります。

まさに近くを見る環境に対応するために眼の構造が変化するということがいえます。

どうしてパソコンやゲームやスマホなど、近くを見続けると視力が低下するかがお分かりいただけたでしょうか?驚くべき人体の適応能力が働くからなんですね。

なぜ、視力が回復しないのか?

これまで色々な視力回復グッズや書籍が発売されてきましたし、今でも新商品や新刊が発売されています。

しかし、それらの方法を実践したり、トレーニングをしても視力が回復しなかったという人は多いでしょう。

なぜ、それらの方法では視力が回復しなかったのかというと、近視には2種類あり、どちらの近視であるかで視力が回復する確率がまるで違うからです。

先ほど説明しましたが、近視には

屈折性近視
軸性近視

があるわけです。

近くを見るために角膜の湾曲を増大させ、凸レンズ効果を増大した目の構造になっているのが「屈折性近視」。軽い近視はだいたいこっち。

近くを見るために眼球を前後に伸ばして網膜を後方に下げた目の構造になって いるのが「軸性近視」。強度近視はだいたいこっちです。

「凝り固まった目の筋肉をほぐしましょう!」 「目の運動不足を解消しましょう!」という視力回復トレーニングで効果があるのは「屈折性近視」の方です。

もっというと視力回復トレーニングが絶大な効果を発揮するのは仮性近視の段階です。

なので、眼球が変形してしまっている軸性近視の人が同じ視力回復トレーニングをしてもダメなのです。

そして残念なお知らせなんですが、近視の人の大部分が軸性近視なんです。視力回復トレーニングの効果がある屈折性近視は近視のなかでも少数派なのです。

視力0.1から1.0に回復したとか、0.03から0.7まで視力が回復したというような回復率は実はそれほど参考にはなりません。

それより視力回復した人が屈折性近視だったのか、それとも軸性近視だったのかということが重要なんです。

これまで頑張って訓練しても視力が回復しなかった謎は解かれたでしょうか?

視力回復の例にあがるのは仮性近視や屈折性近視の人のことであって軸性近視の人のケースとなるとほぼ皆無だと思います。

近視の構造の違いによる視力回復の効果には大きな差があるということなんです。